前いた会社の先輩が近所に住んでたんだけど、週末の夜に携帯で突然呼び出されたことがあった。
言われた料理屋に行ってみたら、先輩とその彼女という人が険しい顔で座ってた。
何事なのか訊くと、
「彼女に喪中ハガキが届いて、彼女がそれを読むとハガキを胸に泣き始めた。
見るとしんだのは40代の男で、彼女が昔プロ目指してやってたスポーツのコーチだったという。
それから『あなたと別れたい、あなたは頭がおかしい』と言いだした。
『やっぱり図星なんだろう。
怒る前に俺に謝れ』というと、『図星でも何でもいい。
別れたい』と聞かない。
俺はこんなに傷ついたのに謝罪もされてないし、別れる気もない。
お前こいつに何か言ってくれ」ということだった。
「うわあ~」って感じだったが、仕事で絡むことが多い先輩だったので、
「先輩が傷ついたのはよくわかりましたけど、男女のことはどっちかが気が変わったらもう、どうにもならないもんじゃないですか」と、やんわり先輩を説得したが、
「馬鹿呼んで失敗だった。
や○まん女も馬鹿も氏ね」と店に響く声で怒鳴って、勘定もせず先輩は出て行った。
しばらく彼女さんと黙ってたが、
「あの人が料理いくつか頼んじゃったんです。
私食べる気しないから、良かったらお金要らないから食べて」と言ってきた。
料理を食べながら、「僕も昔長いこと楽器を習ってて、恩師と呼べる人がいました」というと、彼女さんが初めて目を合わせてくれた。
「あまり喋る人ではなかったけど、本当に多くを学びました。
楽器をやめた今でも、恩師の言葉を時々思い出します。
その人ももう故人ですが、まだ心の中には生きてて、よく僕を励まし、叱ってくれます」というと、彼女さんが泣き出した。
それから二人で閉店までたくさん飲み、食べて、恩師を悼み、恩師を持つことが出来た人生に感謝し、店の前で別れた。
美人だったからすごく名残惜しかったけど。
■ ネットの声 ■
【糞な先輩の話から
しんみりな良い話になって
最後ちょっと下世話なオチ
お嫁さんにしてほしい///】
【いい人だね
先輩に辛く当たられなかった?】
顔面偏差値低いけどいいかい
それが週明け会社行ったら、先輩は何だかの理由で長々休んでて、そのままほとんど会わないまま俺が転職した。
彼女に捨てられたショックで病んじゃったのか、たまたま体調崩したのかしらないが。
【自分も喪中ハガキでご逝去を知ることが増えてきた。
年取ったなー】