新型コロナウイルスのパンデミック、学校の再開に関する混乱、そして犯罪の増加で30万人以上の住民がニューヨーク市から逃げ出したとニューヨーク・ポスト紙が報じた。
同紙が入手した米郵便公社(USPS)のデータによると3月1日から10月31日までの間に295,103件の住所変更届けが提出されたという。実際にニューヨーク市を離れた住民の総数は届け出が出された数よりもはるかに多いと考えられる。
各地区の中で住所変更届けの提出数が最も多かったのは富裕層が多く住むアッパー・ウェスト・サイドで9,076件の届け出があった。
またニューヨーク市のマンションの空室数は2006年以来最高となっていてニューヨークの不動産業界団体であるニューヨーク不動産業協会の発表によると投資と住宅販売の低迷により市と州は14億ドルの税収を失ったとのことだ。
公共政策を扱うニューヨークのシンクタンク、マンハッタン研究所のマイケル・ヘンドリックス氏によると住民らは新型コロナへや犯罪の増加の他に生活の質に関し不安を抱いているという。またゴミや街の清潔さについても懸念の声が上がっているとのことだ。
同研究所が発表した最新の世論調査によると年収10万ドル以上を稼ぐニューヨーク市民の44%が市外に引っ越すことを過去4ヵ月の間に検討したという。
回答者のほとんどはその最大の要因として「生活費」を挙げた。背景にあるのは在宅勤務の増加だ。
現在高収入のニューヨーカーの半数以上が自宅から仕事をしており3分の2近くが在宅勤務が新しい常識になると考えているとの結果が出ている。
自宅で仕事ができるならわざわざ生活費の高いニューヨーク市に住む必要はないということだろう。
またニューヨーク市の生活の質が「良い」または「優れている」と回答した住民の数はわずか38パーセントで同じ割合の住民が「ニューヨーク市は間違った方向に進んでいる」と考えていることが明らかになった。
特に教育に対する懸念が高く住民の53%が子供を学校に復帰させることについて心配していると回答。