バイト先の親友(O)が,バイト先の先輩(K)に恋していると知り,
応援するフリをしながらも抜け駆け。
2回振られるが,性.懲りも無くアタック。
その間Oには何も告げず。
3度目の正直でKの方から告白。晴れて初の彼氏持ちに。
女子高に通い,それまで部活動とバイトに明け暮れていた私の,
車を持ち,酒を飲み,タバコを吸っているKに
『大人の魅力』を感じてしまった高校時代。
Oにバレる事なく貫通式も終え,無事卒業。
東京の学校に進学する。
Oとは疎遠になり,Kとは遠距離恋愛スタート。
そして夏休み。
久しぶりにOと再会した。
Oはもう別の人に恋をしていたし,時効かと思ったので打ち明けてみる事に。
すると,超ブチ切れ。
『二人してあたしの事笑ってたんだ。』
とドラマのようなセリフを吐かれ,絶縁宣言を申し立てられた。
悲しみながらも,
『恋なんて取ったもの勝ちだ』
と思っていた私は,夏休みが終わると,普通に東京での一人暮らしを満喫。
Kとは円満に関/係を続ける。
そこから数カ月が過ぎ,冬休み。
地元に帰り,免許を取ろうと思っていた私は,申し込みをする為に教習所へ。
たまたま同じ時間に受け付けした,
一つ年下の初対面の男の子(Y)と一緒に事務のおねーさんに説明を受けた。
帰り際に向こうから話し掛けられ,雑談タイム。
私はその後バイトの予定が入っていて,長居はできなかった。
その事をYに告げると,彼もまた,今からバイトだという。
私は高校の時,アルバイトを掛け持ちしており,
この冬休みの期間だけ,ヘルプでその居酒屋でバイトをする事になっていた。
なんとも嘘のような話だが,私達が働く居酒屋は,偶然同じ所だった。
居酒屋で一緒に働き,教習所でも顔を合わす私達は,
当然仲良しになっていった。
一緒に講習を受け,その後一緒に御飯を食べ,バイトに向かう。
そんな日が続いた。
私に彼氏がいることも,Yは知っていた。
Kは私をとても信用していたので,疑ったりはしなかったが,少し,不安なようだった。
そして知り合って2週間後,
『付き合って欲しい』とYから告白された。
今思えば,当たり前だった。
私がそういうふうな素振りを見せていたからだ。
Kには言わなかった。
なぜなら,私は男の子から『好きだ』と告白されるのは初めてだったから。
正直,嬉しかったのだった。
それに,私にはどうしても知りたい事があった。
あれを見たのはKのだけだから、他のも見てみたい・・・。
Yは,その時まだ高校生だったが,3人経験があるという。
私はYを振ることもせずに,期待を持たせる態度をとり続けた。
そして,とうとう私はYと関/係を持った。
方法はいたって簡単。
「ホテルって行った事無いから,一度でいいから行ってみたいなー」
というYに,
「じゃあ,しょーがないから付き合ってあげる。でも,何も無しだよ」
などと言い,一緒に行ったのだった。
もちろん,そんな所へ若い男女が行って何も無い八ズ無い。
そういう雰囲気になり,およんだものの,
Yは途中で泣いてしまい,最後までする事ができなかった。
「彼氏もいて,俺に気持ちが無いのが解っているのに,こういうのはつらい」
とYは言った。
しかし,その時私が考えていた事は,
『こいつのも,Kと変.わんねえな』
と言う事だった。
しかし,Yが本当に私を想っていてくれているのは痛い程に伝わった。
もちろん,Kにはバレていない。
私の心は少し動いた。
私は両方とも好きだと思ってしまうようになっていた。
そして,私は課題の提出があった為,12月の21日から東京に戻った。
控えているのはクリスマスだ。
Yは,あの時を境に何かが吹っ切れたようで,
「2番でもいいから,『彼氏』になりたい」
と言うようになっていった。
私は24日にYを東京の家に呼んだ。
そして,25日にKを呼んだ。
Kは何も知らない。
Yは私が25日にKを呼んでいるのを知っていた。
朝起きると,調理師志望だったYは朝御飯を作ってくれていた。
朝御飯を一緒に食べると,Yは帰っていった。
そして夕方,Kが来た。
プレゼント交換などをし,何もなく,普通に時間は過ぎていく。
『バレてない』
私は安心したが,困った事はその日の晩に起こった。
Yに心を惹かれつつあった私は,Kに体が反応しない。
しばらく会っていないにも関わらずの私の反応。
Kは何か複雑な表情を見せたが,それ以上は何も言わなかった。
そして,次の朝。
私が目を覚ますと,今度はKが朝食を作っていてくれた。
本来なら幸せである八ズのこの風景も,その時の私にはとても複雑だった。
食事を済ませ,課題の提出も済んでいた私は,Kと一緒に地元へ帰った。
Kは何かを感じていたのだろう。
それから,教習所がまた始まった私を,Kはいつも送り迎えをしてくれるようになった。
きっと,心配だったんだろう。
冬休み内では,私は教習所を卒業することが出来ずに,
続きは春休みにすることにした。
しかし,Yとの関/係は続いていた。
きち/んと話をしなければいけんない。
そう思った頃,Yは自由登校の時期になり,東京の私の家に遊びに来た。
Yは御飯を作ってくれ,何日か一緒に楽しい時間を過ごした。
Yは私より大人だった。
きっと,吹っ切る為に来たのだ。
最後の日,Yは,
「もう,諦める。楽しかった。ありがとう。」
と言った。
「これ以上,関/係をもっていても辛い。何回も気持ちは伝えたけれど,
Tさん(私)は,俺を一番にはしてくれない。」
と言いながら,Yは泣いた。
私も,本当に自分勝手だった。彼の事はとても好きだったが,
Kとはやはり別れる事が出来ないと思っていたからだ。
ここまで散々持て遊んでいながらも,
「出て行く。もう,二度と会わない」
というYに私は泣きながらすがりついた。
そして一晩中Yは,泣く私を抱き締め,頭を撫でてくれていた。
そうこうしているうちに朝になり,Yは帰り支度をはじめた。
その時,家のインターホンが鳴った。
家の前にいたのは,Yがいた期間,
電話にも出ずメールも返さない私を心配して地元からやってきたKであった。
慌てふためく私に対し,Yは落ち着いていた。
玄関を,開けたのだ。
Kは驚きながらも,
『やっぱりな』という顔をした。
私の顔は,泣き晴らした事もあり,散々なものだったと思う。
何も言えない私とKだったが,Yが口を開いた。
「Tさんんの事は凄く好きだった。諦められなくて来てしまった。
でも,Tさんが本当に好きなのはKさんだから。俺はもう帰ります。
すみませんでした。」と。
Kは元々争い事が嫌いな温厚な性.格だったので,怒ることもなく。
「解った。気を付けてな」と。言ったのだった。
腹の内はどうだったのか解からないけれど。
Yが去った後,私は不謹慎ながらに泣いた。
Kも泣いていた。
それでも私はKの目を盗んでYにメールをした。
「ごめんね。でも,好きだったよ」と。
返事はなかった。
後日談。
Kは少しづつながらも話してくれた。
気付いていたのだと。
でも,言えなかった,と。
それから二年後。
Kは中小企業に就職し,私も地元の会社に就職。
円満に過ごせるかと思っていた。
しかし,Kには夢があった。
当時,まだ20歳だった事もあり,夢があるのは当然だったのかもしれない。
でも,彼はその夢に向かって行く事をしなかった。
なぜなら,その夢はとても難しいものだったから。
Kは私に言った。
「お前はすごく危なっかしい。興味のあるものに次々と手を出す癖がある。
だから,俺は安定した職業でいいと思ってる。
もしもこれから先,おまえが失敗した時にも,
俺が安定していれば,何とか二人で生きていけると思うから」と。
今現在。
私はもう,Kとは連絡をとっていない。
あんなことがあっても,親共々受け入れてくれたKを,
私は捨てたのだ。
キッカケは,私が別の人に惚れ込んでしまったから。
ある日突然出会ったその人の前では,Kとの2年間など吹き飛んでしまったのだ。
Kは,「別れたい」という私の言葉に納得しなかった。
そして,そこで私が言ったセリフは,
「あんたのそういう所が嫌なのよ!!」
だった。
元々,私が感じていたKの魅力は,車,酒,タバコなどの,
自分が知らなかった世界を知っている所だったのだろう。
免許も取り,酒もタバコも覚えた私にとって,
Kは,もう当たり前のつまらない存在でしかなかったんだろうか。
それから2年。
Oは,彼氏と幸せらしい。
Yは彼女が出来て,上手くいっていると聞いた。
Kは。解らない。
Kを捨ててまで付き合った人と私は,4カ月で破綻した。
今私は,当時全然知らなかった人と一緒に暮らしている。
幸せだ。
でも,私達はコドモが出来そうもない。
すべてはあの頃。自分がして来た事のツケなのかもしれない。