【ソウル時事】韓国の文在寅大統領は28日、国会で与野党代表との会合を開き、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けて協力を要請した。文政権の対応をめぐっては、中国からの入国禁止措置を取らなかったことや、病床不足への不満が徐々に表面化。支持率も低下している。 文氏は会合で「政府と国会が力を合わせれば、事態の解決と経済回復を早めることができる」と強調し、野党に協力を呼び掛けた。しかし、最大野党「未来統合党」の黄教安代表は協力を約束しつつも、「国民の前で謝罪すべきだ」と文政権を糾弾した。 28日発表の世論調査によると、文氏の支持率は前週比3ポイント減の42%に落ち込み、不支持率は5ポイント増の51%に達した。新型ウイルスへの対応では「評価する」が41%で2週間前の前回調査から23ポイント下落した一方、「評価しない」は51%と、前回の25%から倍増した。 不満の一因は、中国全土からの渡航者を入国禁止としなかった政府の判断。各国が韓国からの渡航者への入国制限を強化したり、中国の一部地域で入国した韓国人が隔離されたりすると、国民の不満が爆発した。 また、感染者の70代男性が27日、救急搬送中に死亡。感染の中心地である南部・大邱市では病床が不足し、男性は自宅隔離の状態だった。政権寄りの左派系紙ハンギョレは、検査件数は多いが、「重症度で(隔離か入院かを)分類する準備ができていなかった」と保健当局を批判した。 保健福祉省によると、感染者数は28日、前日比571人増の2337人となった。2日間で1000人以上増えており、病床不足のさらなる深刻化が懸念されている。(了)