【怖い話/短編】たった一回だけ逆らっただけなのに…『デジャブ』

読む 怖い話

怖い話って言うより気味の悪い話になるのかな?

私は小さい頃からよくデジャブが起こるんです。

幼稚園のイベントで芋掘りに行った時は、掘った芋から芋虫が出て来る光景を先に見ていたり。

塾の帰り道に真後ろから車のライトに照らされた時に

「あ、これこのまま赤い車に撥ねられるわ」

とその光景を先に見ていた記憶が蘇ったら本当に轢かれました。

(轢かれるまでは、その車を見てません)

一番頻度が高い時だと週3くらいでデジャブが起こっていました。

何故かいつもデジャブが起こる気がする時、その光景に沿うように行動しています。

何故かその光景の通りになるのが安心できたり落ち着いたり収まりがいい感じがするんです。

ただ一回だけ逆らった事があったんです。

当時、定時制高校に通いながら午前中は工事現場に行って資材の荷下ろしをするバイトをしていました。

バイトが終わってとても疲れていたのですが、そこでデジャブの予感がしたんですよね。

デジャブの通りだと駅近くにあるコンビニから友達が出てきて

その友達を見つけた私は、走って抱きつくという光景でした。

ですが、疲れていた私はその通りには行動せずにバスに乗りました。

コンビニの中から友達が出てくる様子をバスの中から眺めました

バスの中はそんなに人はおらず空席もちらほらあります。

私はバスの出口のすぐ横の席に座っていました。

バスが発車する直前、中年の女性が乗り込みました。

その女性は空席があるにも関わらず私の目の前に立ち、ずっとこちらを睨みつけるんです。

何か話してきたりとか体に触れるとかのアクションは特にありません。

ひたすら睨むだけです。

私が降りるバス停に着きました。

その女性は、バスを降りても窓越しにずっと私を睨んでいました。

その日は平日で、17時~21時まで学校がありました。

学校が終わり自宅へ帰っていると線路脇の一本道に私を睨んでいた女性がいて

やはりこちらを睨みながら立っていたんです。

流石に怖くて回り道をしようと思ったんですが、違う道だと時間が掛かるし

山道だし見たいドラマも始まるしで、そのまま通る事にしました。

最悪、襲われても返り討ちにする自身はあったので。

こっちの不安感を悟られないように携帯の画面を見ながら何事も無いかのように女性のそばを通りました。

するとその女性は小さな声で「次は無いからね」と言いました。

言われた時は何の事だか分かりませんでしたが少し考えてみるとデジャブの事だったんだと思いました。

それからは怖くてデジャブに逆らえないでいます。

0
0
おすすめ