2008年の金融危機下、金融機関への巨大な救済、さらに、ギリシャなど全経済への救済で、中央銀行による通貨発行独占に関して怪訝な見方も浮上したことは確かだ。一方で、現在のところ、仮想通貨はリスクの度合いや変動率が高すぎ、法定紙幣への脅威となっていない。
しかし、国際通貨基金(IMF)は公表した最新2018年6月版の仮想通貨報告の中で、仮想通貨が普及しつつあるほか、変動率も低下する可能性があり、良好な規制のもと、仮想通貨の価値が一段と安定する可能性があると、肯定的な見解を示した。
報告書では、また、仮想通貨やブロックチェーンのような分散型レジャーテクノロジーが、支払い方法の枠組みを変える可能性があると指摘。ただ、口座ベースからトークンベースへの移行は、将来の金融で、銀行はビットコインなどとの競争を維持できる措置を発明する必要があるとした。ビットコインもしくは仮想通貨がいずれ、支払い手段の代替として利用される可能性があり、結果、中央銀行が発行する法定紙幣の需要低迷に直接つながりかねないと警告した。
最後に、ディジタル時代において多くの機会があるとともに、中央銀行の課題もあると加え、IMFの主な責任は、法定紙幣の信頼を保つと同時に、非集中型のサービス経済に向けて前進することだとしている。また、有益性とリスクのバランスは、金融やテクノロジーの発展状況次第で、各国、異なる可能性があると指摘した。