少し⻑編になるかもしれませんが 最近気持ちの整理もできたので書いてみます。

katti

名前:泣ける名無しさん 投稿⽇:2009-09-25 少し⻑編になるかもしれませんが 最近気持ちの整理もできたので書いてみます。 今から6年前の話です。 僕がまだ10代で、あまり携帯電話は普及してなくて ポケベル全盛期の時代のことです。 僕はその頃⾼校を出て働いていたんですけど 2つ年上の⼥性と付き合っていました。 お互いの親にも会ったりして 僕は結婚する事を信じて疑いませんでした。 毎朝ポケベルに「オハヨウ」とか 「ガンバッテネ」みたいなメッセージのやりとりをしていたのですが、

ある⽇僕がメッセージを送るのがめんどくさくて送らない⽇があって、 彼⼥からもメッセージは送られてきませんでした。 ちょうどその⽇は給料⽇で 僕は今⽇は彼⼥にメシでもおごろうと どこに⾏こうか考えていました。 仕事が1段落つき、昼休みに⼊り ⾷事に⾏こうとした時に僕宛の電話がなりました。 その電話は彼⼥の交通事故を告げる電話でした。 僕はその電話を置いた後、 しばらく何のことかわからなかったんですが、 「今意識不明だ」という⾔葉に体中汗ばんだのを覚えています。 すぐに無理やり会社を早退し 彼⼥が運ばれた病院へ向かいました。 電⾞の中で「実はたいした事ないんちゃうかな?」 とか⾃分に都合のいい⽅にしか考えたくなかったんですが、 「もしかしたら・・」って考えると周りに⼈がいるのに ボロボロと涙が出てきて、すごくさみしい気持ちが溢れてきました。

僕が病院に着く頃には、意識が戻っている事を祈りながら 病院まで⾛っていきました。 彼⼥の家族に出会い、容態を聞いてみると 彼⼥は集中治療室に⼊っている、という事を聞いて 事態の深刻さを悟りました。 外傷はほとんどなく、脳にショックを受けたらしく まだ意識は戻っていませんでした。 僕はとりあえず会社に彼⼥の意識が戻るまで休む事を 電話で伝えて病室の前で、意識が戻るのを待つ事にしました。 その⽇は病院のソファーで、ほとんど眠れずに夜を明かしました。 ⽬の前のストーブで背中は寒かったのに 顔だけがすごく⽕照っていました。 結局その⽇は意識が戻る事なく 次の⽇の朝1番で着替えなどを家にとりに帰りました。 病院に帰ってみると明⽇⼿術ができるかどうかが わかるだろうという、医者からの話があったそうです。 そして5分だけ⾯会時間がもらえるとの事で、 僕は会いたいような会いたくないような、 複雑な気持ちでしたが、給⾷当番の時の様な服を着て 彼⼥に会いに部屋にはいりました。 部屋の中は訳のわからない機械がいっぱいで その中のベッドの⼀つに彼⼥が寝ていました。 まるで眠っているだけの様な顔で 名前を呼べば今すぐにでも起き上がってきそうでした。 ⼿を握ると腕のあたりに、点滴などの管が何本も刺されていて 容態の悪さを物語っているようでした。 それと唇が妙にカラカラになっているのが気になりました。 5分間をいうのは短いもので、 何か話しかけようとしたのですが、 なんとなく周りの⽬が恥ずかしくて ⾔葉らしい⾔葉をかけれませんでした。 その⽇は少し気分も落ち着いて なぜか「絶対⼤丈夫!」という根拠のない⾃信でいっぱいでした。 それからは彼⼥の意識が戻ってからの事ばかり 考えるようになり、頭の⼿術するんやったら 髪の⽑剃らなあかんから、帽⼦がいるし買いに⾏こう! と看病の事を考えて買い物に⾏く事にしました。 この時僕は⽬を覚ました彼⼥を喜ばせる事だけを考えていました。 さっそく帽⼦を探しに⾏き、 キャップは似合わんし、ニット帽だとチクチクするから という事で、綿で出来た帽⼦を探して買いました。 買い物が済んで、帰ろうとした時に

街中を歩く⼥の⼦を⾒てると、 なんか⾃分が現実から少しズレた場所にいるような気がして 妙な不安を感じました。 その不安からか、彼⼥の意識が戻ったら正式にプロポーズしようと 安物ですが指輪まで買って帰りました。 その⽇も結局容態に変化はなく過ぎていきました。 次の⽇のお昼前、彼⼥の⽗親だけが医者に呼ばれて 病状の説明を受けるとの事だったのですが、 無理を⾔って僕も同席させてもらいました。 どうしても⾃分の⽿で医者から聞きたかったんです。 多分あれほど緊張した事は今までになかったと思います。 医者の部屋に⼊って、医者の顔⾊を⾒てみると どっちともとれない無表情な顔をしていました。 医者が⼝を開いて、簡単な挨拶が終った後喋り出したのですが、 病状はよくなるどころか病院に運ばれた時点で すでに⼿遅れでした。 僕はこれを聞いて頭がグラグラして 椅⼦から落ちないようにする事しか考えれませんでした。 どうやら今治療をしている様に⾒えるのは、

家族に⼼の準備をさせる為に 無理やり⼼臓を動かして、体だけ⽣かして少しずつ 悪い⽅向へ持っていくというものでした。 僕は部屋を出て彼⼥の⽗親に、家族にはまだ⾔わないで欲しいと⾔われ 泣き出しそうなのをこらえて、⺟親に話かけられても 「⽤事が出来た」とだけ⾔い残して、誰もいない場所まで⾛りました。 街中であれだけ涙を流して⼤声で泣いたのは初めてでした。 それからちょうど涙が枯れた頃、病院へ戻りできるだけ普通に振舞いました。 その夜、彼⼥の⽗親と銭湯へ出かけました。 ⼆⼈ともほとんど無⾔で⾵呂に⼊り、 話す事といっても関係ないどうしようもない会話ばかりでした。 僕は彼⼥の⽗親にはどうしても聞いておきたい事がありました。

僕が彼⼥と結婚するって⾔ったら許してくれるかどうかでした。 今考えると絶対に聞くべきではない時に聞いたような気がします。 病院に戻る前に⽗親を呼び⽌めて ストレートには聞けなかったのですが、 買ってきた指輪を彼⼥の指につけてもいいか?と聞きました。 彼は黙ってうなずくだけでした。 その夜は眠る事ができなくて、家族と顔をあわせると泣いてしまいそうで 外で⼀⼈で過ごしました。 次の⽇また5分だけ⾯会できるということだったので、 もう1度彼⼥の顔を⾒に⾏きました。 彼⼥の顔は相変わらず眠っているようで もう⽬を覚まさない事がウソのようでした。 僕は彼⼥の左⼿にこっそりと指輪とつけました。 もう何の意味もないのはわかっていましたが、 少しでも彼⼥に近づきたいという気持ちでいっぱいでした。 みんなが部屋を出た後僕は忘れ物をしたそぶりをして ベッドの側に戻り、彼⼥のカラカラの唇にキスをしました。 それからしばらく経ち、彼⼥は⼀般病棟の個室に移ることになりました。

医者が⾔うにはもう⻑くないので 少しでも家族が⻑く⼀緒に⼊れるようにとの配慮だそうです。 僕は1⽇のほとんどをその部屋ですごすようになりました。 何もする事もなかったのですが、 話かけると声が届いてるような気がして ⽿元で歌を歌ったり、話し掛けたりしていました。 そして夜が明けて昼すぎになると、医者と看護婦が⼊ってきて みんなを呼んでくださいみたいになって、 みんなが⾒守る中、⼼拍数を表⽰しているピッピッってなる 機械に異変が⾒られるようになりました。 最後まで僕に⽚⽅の⼿を握らせてくれた 彼⼥の家族に感謝しています。 それから1時間ほど経った後、 そのまま静かに⼼臓が停⽌しました。 僕も含め部屋にいる⼈みんなの泣き声だけが聞こえてきて、 覚悟はしていたものの、本当にこうなった事が信じられなかったのですが、 医者の何時何分とかっていう声に現実に引き戻されました。 そして部屋にいる全員が驚く事が起こりました。 僕が握っていた彼⼥の⼿がものすごい⼒で 僕の⼿を握り返してきたのです。 僕は本当に驚いて多分変な声を出していたと思います。 しばらくして彼⼥の⼿からスーっと⼒が抜けていきました。 僕は涙はふっとんで、全員にその事を伝えました。 すると彼⼥の⺟親が 「きっと⼀⽣懸命看病してくれたからありがとうって⾔ってるんやで」 って⾔ってくれました。 冷静に考えると死後硬直だったのでしょうけども、 その彼⼥の⺟親の⼀⾔で僕は今まで道を間違わずにこれたと思います。 年上だった彼⼥は今では僕の⽅が年上です

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