成人して家を出る日、母『…あの時はごめんなさい』私「えっ?」 なんと…

veyi

秋のよく晴れた日になると思い出す。

3歳の秋の日、母が朝からおにぎりを作ってくれて、「お出かけしよう」と言って電車に乗って遠くに行った。

行き先は山も海も見える田舎町だった。

真っ白い堤防のようなところで、母がベンチに座らせて、「ちょっとお母さん飲み物買ってくるから待っててね」と言った。

ベンチにお弁当と水筒と上着を置いた。

「わかった、ママありがとう。バイバイね」と言ったら、母は顔をそむけて走るように去って行った。

私はぼんやり座ってた。山はまだらに赤くて、空にはトンビが飛んでた。

しばらくして母は戻って来て、無言で一緒に弁当を食べて家に戻った。

成人して家を出て行くという日に、母はあの日の話をして、「あなたを捨てようとしてごめんなさい」と詫びた。

私は当時気付いてなかったふりをしたけど、勿論気付いてた。

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